お客様の声

お客様の声

※個人の感想です。

「音楽が聞こえるし 歌えるよ!」 長野市 K.N様

 

地区のコーラスグループで、大きな声で楽しく歌っていた私が、だんだん自信をなくし、堂々と歌えなくなってきて、これはまずいと、近くの補聴器専門店で耳の中にすっぽり入る軽・中度用を購入すること三回。しかし難聴は年を経る度に進み、自分の歌う音程が聞き取れない。先生の弾いて下さる伴奏のピアノもメロディーは判別できず、ダンダン、ガガガと打ち鳴らす太鼓の音に聞こえる。自分の歌う音程がわからなくて、ましてやみんなのハーモニーが聞こえるはずもなく、限界を感じ、涙をのんで脱会をしたときの無念さは、今思い出しても胸が痛くなる。

 若い頃から「貴方は綺麗な声ね」とか「歌がお上手ね」などと、先生や友人に褒められ、そこへ自惚れも加わり、歌うことは本当に好きだった。コーラスをやめてからは楽譜を広げて一人ハミングをすることはあっても、音楽からは自然に遠のいていった。テレビの音楽番組も見るのはつらいので消したり、読書の時間にしたりした。四年前に購入した補聴器になって会話はほとんど不自由なく交わせるけれど、音楽は以前と変わらず『みんなの歌』の童話なども、終わる頃になって「いやねえ、この歌だったの」と言う始末で、所詮補聴器だから仕方がないと諦めていた。

 ところでいつもお世話になっている長野補聴器センターで、俳優のK.Kさんが体験キャラクターとして登場している新商品案内のチラシを眺めては、人工知能補聴器とは今迄のものとどこが違うのだろうか、昔からこの方は好きな俳優さんのお一人なのでいっそう親近感を抱き、私もこの新製品が欲しいと思うようになった。でも新しく購入すれば現在使用中の補聴器は無駄になる?四年も愛用しお世話になった補聴器に悪いような気がしていた。夫が「おばあちゃん、老人だから先が見えているんだよ。欲しいと思ったらその補聴器を買って使わなくちゃ」その言葉に押されて、昨年七月末に待望の新補聴器を購入した。

 私の耳は老人性の難聴になる以前から、メニエル病と診断され、耳鳴りは年中鳴りっぱなし。特に左耳は滝の落ちる音、工場のサイレンなど賑やかなこと。果たしてこの耳にこの補聴器がどう聞こえるのかちょっと危惧したが、何の何の驚きと喜びで気持ちが弾んでいる。諦めていた歌が、楽器の音色が、音程もメロディーも、はっきり聞こえるではないか。テレビの音楽番組を以前の様に当然の如く聞いている自分にビックリ。本当に歌詞もメロディーも聞こえているのだ!何だか難聴の身を忘れてしまいそう!

 願わくば器具のパーツが汗で錆びやすいので、その方面のご研究も深めて頂きたく関係の皆様方にお願い申し上げる次第です。長生きしなくっちゃ。

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